休日出勤したのに休日手当が無い!?
「休日出勤したのに、なぜ割増がつかないの?」
日曜日に出勤したのに、給与明細を見たら通常の時給だけ……。「え、休日手当は?」と疑問に思ったことはありませんか?
実は、すべての「休日出勤」に休日手当(割増賃金)がつくわけではないんです。
労働基準法では、「法定休日」と「法定外休日」が明確に区別されており、割増賃金の対象になるのは「法定休日」の労働だけなのです。
今回は、意外と知られていない「休日出勤」と「残業代」の違いについて、わかりやすく解説します。
「法定休日」と「法定外休日」の違い
法定休日とは?
労働基準法で定められた「毎週少なくとも1回、または4週を通じ4日以上」の休日のことです。企業はこの法定休日を必ず与えなければなりません。
法定休日は現時点(2026年1月26日時点)では特定することまで求められていませんが、就業規則で日曜日や他の曜日を法定休日とすることも可能です。また、特に定めが無い限りは1週間は日曜日から考えます。
法定外休日(所定休日)とは?
法定休日以外の会社が定めた休日のことです。例えば、完全週休2日制(土日休み)の会社の場合、日曜日が法定休日なら、土曜日は「法定外休日」となります。
休日出勤の割増率の違い
法定休日に出勤した場合:割増率35%以上
法定外休日に出勤した場合:割増なし(ただし週40時間を超えた場合は時間外労働として25%以上の割増)
つまり、土日休みの会社で土曜日(法定外休日)に出勤しても、その週の労働時間が40時間以内であれば、割増賃金は発生しません。
具体例で理解しよう
【ケース1】月曜~金曜まで8時間ずつ勤務(計40時間)+ 土曜日(法定外休日)に8時間出勤
→ 週の労働時間が48時間となり、40時間を超えた8時間分に対して25%以上の時間外割増(時間外手当)が発生
【ケース2】月曜~木曜まで8時間ずつ勤務(計32時間)+ 土曜日(法定外休日)に8時間出勤
→ 週の労働時間が40時間なので、割増賃金は発生しない(通常の時給のみ)
【ケース3】月曜~金曜まで8時間ずつ勤務(計40時間)+ 日曜日に8時間出勤
→ 法定休日を日曜日に特定していなければ、金曜日の8時間に対して25%以上の割増賃金(時間外手当)が発生
→ 法定休日を日曜日に特定していれば、日曜日の8時間に対して35%以上の割増賃金(休日手当)が発生
このように、同じ休日出勤でも、その週の労働時間や法定休日の特定有無によって割増の有無が変わるのです。
「振替休日」と「代休」の違いも要注意
休日出勤に関連してもう一つ知っておきたいのが、「振替休日」と「代休」の違いです。混同されがちな制度ですが、労働日の前か後かで判断するとわかりやすいです。
振替休日(前に手続き)
あらかじめ休日と労働日を入れ替えること。事前に手続きをすれば、休日と労働日を振り替えて労働日は平日として扱われるため、割増賃金は発生しません。
代休(後に手続き)
休日労働をした後に、代わりの休日を与えること。すでに休日労働が発生しているため、法定休日の場合は35%以上、所定休日であれば25%以上の割増賃金を支払う必要があります。
労務担当者が注意すべきポイント
36協定届の有効期間に注意!
時間外労働や休日出勤をする場合には事前に36協定の締結と管轄の労働基準監督署への届出が必須です。1年の有効期間にも注意しておき、届出忘れや期限切れに注意しましょう。
振替休日の手続きを整備する
振替休日を利用する場合は、事前申請のルールを明確にし、書面で残しておくことが重要です。
週の労働時間を正確に把握する
法定外休日の出勤でも、週40時間を超えれば時間外労働になり割増賃金の支払いが必要です。勤怠管理システムで正確に把握しましょう。
まとめ:休日手当がつかない休日出勤もある!
「休日出勤=必ず割増」ではありません。法定休日か法定外休日か、そして週の労働時間が40時間を超えているかどうかで、割増の有無が変わります。
新社会人や労務担当者の方は、この違いをしっかり理解しておくことで、給与計算のミスを防ぎ、従業員からの問い合わせにも自信を持って答えられるようになります。
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